ビットコインと円安の関係、どう影響する?【為替の動きを解説】

  • 円安とビットコイン価格上昇の関係
  • 米ドルとの相関関係
  • FXと現物ビットコインの違い

2022年から円安が進行し、多くの人がその影響に注目しています。

円安による物価高など、我々の生活にも大きく響いています。

日本円のみを保有しているよりも、ビットコインや金、投資信託といった投資対象に分散することで円安による影響を抑えられることがあります。

この動きは、国内の投資環境にも大きな変化をもたらしており、特に仮想通貨市場においては、新たなチャンスとリスクが生まれています。

円安が進む背景には、世界的なインフレや日本の金融政策、経済活動の再開など、複数の要因が絡み合っています。

この記事では、そうした背景を踏まえつつ、ビットコインをはじめとする仮想通貨投資における円安の影響を、理解しやすい形でご紹介します。

目次

ビットコインとは何か?その基本を押さえておく

ビットコインについて、名前はよく聞くけどイマイチわからない。

ここでは簡単なビットコインについての説明をしていくのでご安心ください。

ビットコインはデジタル通貨の一種であり、中央銀行や特定の管理者による監督がない点が特徴です。

ビットコインはブロックチェーン技術を基盤としいて、取引の透明性とセキュリティが高い仮想通貨です。

ビットコインの仕組みはコチラでも詳しく解説しています。

円安が進行すると、ビットコインを含む仮想通貨への投資意欲が高まる傾向にあります。

これは、投資家のポートフォリオがどのような割合で作られているかにもよります。

日本円をメインで持っている人は、米ドル・金・米国株・ビットコインなどに持ち替えることを検討します。

円安は円の価値が下がっている状態のため、資産価値を保存しようとするわけです。

2022年以降、日本では円安が進行し、多くの投資家はリスク分散のためビットコインにも視線を向けました。。

仮想通貨市場は非常に変動が激しいため、投資する際には十分な知識と注意が必要です。

ビットコインの定義:法定通貨ではない仮想通貨

ビットコインは、中央銀行や特定の国家によって発行されていないため、法定通貨とは異なるモノです。

法定通貨との違い

サトシナカモトは「信頼に依存しない電子取引システム」という概念です。

これは中央銀行・政府や第三者に依存せずに、技術的な手段によって取引の正当性を保証する仕組みです。

ビットコインはブロックチェーンの分散台帳などの技術により、政府や銀行など特定の組織がコントロールすることなく、個人間で直接、安全かつ信頼性の高い取引が実現しました。

ビットコインは、P2P(ピアツーピア)の技術を使用して、世界中で送金や決済を可能にしました。

円安とは、日本円の価値が他の通貨に対して低下することを指し、これにより海外からの輸入品が高くなるなどの影響があります。

ビットコインと円安の関係は、経済の不確実性が高まる中でさらに関心が高まる要因となっています。

中央管理者の不在と発行上限

ビットコインは中央管理者がおらず、法定通貨ではない別のモノであると解説してきました。

ビットコインは市場へ流通する上限が設定されている点も大きな特徴です。

この上限は2,100万枚に設定されており、各国の政府や世界的に権力のある第三者でも発行上限の設定を変更することはできません。

いずれは2,100万枚全てが出回り、限られた数の中で取引されれう点は金(ゴールド)と似ている点ですね。

このように色々な特性を持つビットコインのため円安が進む中、多くの投資家が資産価値の保存手段としてビットコインに注目されているというわけです。

円安がビットコインに与える影響

ドル建てのビットコインに変化がなく円安が進むと仮定すると、日本円で買うビットコイン価格は上昇します。

これは、ビットコインを含む仮想通貨がドルなど他の通貨に対して評価されるため、円の価値が下がると相対的にビットコインを買うためのコストが高くなるからです。

2022年から円安が進行した背景には、アメリカの金利上昇や日本の金融緩和政策が続いていることが挙げられます。

これにより投資家は、よりリターンの高い資産を求めてビットコインに目を向けるようになりました。

円安は、ビットコインへの投資意欲を高める一因となっているのです。

為替変動がビットコイン価格に及ぼす効果

2022年以降、為替市場は円安の傾向にあります。

2024年4月現在も1ドル=151円で、33年ぶりの円安水準が目前に迫っています。

先ほども説明したとおり、ビットコインの価格は米ドル建てで考えられているため円安の状況では必然的に円対ビットコイン価格の関係では上昇します。

ビットコインは世界的な通貨としての性質も持つため、為替変動の影響を受けやすい資産です。

極端な為替市場は、投資家にとってリスクとチャンスの両面を持ち合わせています。

円安によりビットコインの価値が高まると、利益を得るチャンスが増えますが、反対に円高になると円建ての価格が下落するリスクもあります。

ビットコインに投資する人は、為替変動も意識し、投資判断をする必要があります。

ビットコインと他の金融資産との関係性

ビットコインと他の金融資産との関係性を掘り下げるには、まず2022年からの円安の進行を理解することが重要です。

円安は、日本の輸入コストを増加させ、インフレ圧力を高めました。

ビットコインは、金融市場の変動とは違う動きを見せることがあり、多くの投資家にとって、ポートフォリオの多様化を図るキッカケとなりました。

円安が進む中で、ビットコインは資産価値を保存する手段として注目され、円との間に独特の関係性が築かれています。

ビットコインとその他の金融資産の関係を見ていきましょう。

米ドルとの逆相関関係

ビットコインと円安の関係には、興味深い逆相関が見られます。

2022年、世界経済の不確実性やインフレ懸念が高まる中、金融政策による金利の上昇で米ドルにシフトしました。

この結果、ドルが強くなり、円は対ドルに対し大きく価値を下げました。

ドル建てのビットコイン価格は下がりましたが、円建てで見ると同じ割合で価格が下がったわけではありません。

先月は1ドル=120円で1BTC=約100万円だったものが、1ドル=130円の円安になると1BTC=108万円を出さないと買えない状況が生まれるわけです。

このように、ビットコインと円安は、米ドルの動向を背景に逆相関の関係を築いているのがわかります。

米国株との相関性

米国株とビットコインの相関性は、時に密接な関係を示します。

米国の経済状況が良好で株価が上昇すると、リスク資産への投資意欲が高まり、ビットコインにも資金が流入することがあります。

しかし、この相関性は常に一定ではなく、市場環境や政治的な要因によって変動するため、投資家は常に最新の情報に注意を払う必要があります。

2024年はナスダック・S&P500との相関関係はほぼゼロ(0)にまで低下しています。

今後、相関性が出てくる可能性も充分に考えられるため、NASDAQやS&P500の価格も見ておくと新しい発見があるかもしれません。

金価格との関係性

ビットコインとゴールドは、両者ともに資産の避難先として注目されています。

ビットコインはデジタルゴールドとも称され、不確実性の高い経済状況下で価値が上昇する一面もあります。

一方、ゴールドは古くから価値保存の手段として信頼されてきました。

日本円を保有するよりも、ビットコインやゴールドに資産を移す動きが活発になっています。

両者の関連性は、不確実な経済情勢下での資産保全という共通点にありますが、ビットコインは価格の変動が激しく、ゴールドは比較的安定した価値を維持する点で異なります。

ビットコインを価値の保存先として考える人・リスク資産として考える人など様々なためビットコインとゴールドの相関関係は成り立ちません。

他の暗号資産との相関性

円安時にビットコイン価格の動向を考える際、アルトコインとの相関性も重要なポイントになります。

仮想通貨市場ではビットコインが時価総額No.1であり、仮想通貨市場の指標となっている部分もあります。

ビットコインの価格上昇後、遅れてイーサリアムやソラナなどの代表的なアルトコインが上昇する傾向にあります。

その後、更に時価総額の小さな仮想通貨の上昇まで繋がります。

ビットコインの価格動向は他のアルトコインの価格にも影響を及ぼす傾向があります。

アルトコインの投資も考えているのであれば、市場全体の動向やビットコインの価格変動・ニュースを集めるようにしましょう。

FXとビットコインの違い

FXとビットコイン、両者は投資の対象として人気がありますが、全く違うものなのでそれぞれ特徴を把握しておきましょう。

FXは外国為替市場で通貨ペアの価値変動を利用した取引です。

FX取引では為替レートの分析が重要ですが、ビットコイン投資は市場全体の動向や技術的な分析が求められます。

ここからはもう少しFXと現物ビットコインの違いを見ていきましょう。

取引可能時間と変動率の違い

ビットコイン取引と為替市場では、取引可能時間に大きな違いがあります。

ビットコインは24時間365日、世界中どこからでも取引が可能です。

一方で、為替市場は平日のみの取引となり、週末はクローズします。

為替市場の主な時間帯は以下の通りです。

市場時間帯
東京外国為替市場9時~17時
ロンドン外国為替市場16時~2時
ニューヨーク外国為替市場21時~翌朝
※時間帯は全て日本時間

FXの場合は金曜にポジション精算して翌週の戦略を練る人もいます。ビットコインの場合は24時間365日取引可能なため、精算したいと思ったらいつでも精算することができます。

よくある質問

ここでは、ビットコインの円安との関係について、よくある質問をまとめました。

円安時にビットコインへの投資は有利ですか?

円安時は一部でビットコインへの資金流入が増加することもありますが、必ず資金流入するとは限らず、市場全体の動向や他の経済要因も影響します。

円安の影響を受けずにビットコインを購入する方法がありますか?
  • 円建てではなく、ドル建てでビットコインを購入する
  • ビットコイン先物取引を利用する

先物取引は投資初心者にはオススメできないため、充分な知識を持った上でやりましょう。

円安時にビットコインに投資すべきか?

投資判断は、現在の市場状況、将来の経済見通し、個人のリスク許容度によって変化します。

投資のリスク許容度を考えるときは、まず自分がその金額を失っても生活に影響があるかを考えてください。

少しでも影響があると思われるようでしたらリスクが高いので金額を減らすことを検討してください。

まとめ

この記事では、円安が進む中でビットコインの価格はどうなるのか?為替との関係について解説してきました。

円安時にビットコインを含む仮想通貨市場への注目が増す理由、ビットコインの基本的な特徴とその魅力、さらには為替変動がビットコイン価格に与える影響についてわかりやすく解説してきました。

特に短期的なビットコインへの投資を考えている人は為替だけでなく、その他の経済指標の情報も集めてリスクをできるだけ下げていきましょう。

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