【知らないと損】退職給付金と失業手当の違い|2025年4月改正も反映

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退職を考え始めると、「退職金って本当にもらえるのかな」「失業手当って退職金と別にもらえるの?」と、一度は気になりますよね。

実は退職金と失業手当は、全く別の制度です。会社が払う「退職金」と、国の雇用保険から出る「失業手当」は、支給元も目的も受け取るタイミングも違います。そして条件を満たせば、両方とも受け取ることができます。

ただし、多くの記事は「5項目比較表」で終わってしまいます。読者の多くが本当に知りたいのは、「結局いつ・いくら入るのか」というキャッシュフローと、「在職中の今、何を準備しておけば損しないか」ではないでしょうか。

そこでこの記事では、FP2級の資格を持つ私(ナビゲーター)が、退職金と失業手当の違いを時系列で整理します。読み終えたときには次の3つが見えるはずです。

  • 退職金と失業手当の違いが、5つの軸でスッキリ整理できる
  • 退職日を起点に「いつ・いくら入るか」の時系列が見える
  • 在職中に済ませておくべき7つの準備が具体的にわかる
ナビゲーター

退職の不安の多くは「見えていないこと」から生まれます。一つひとつ整理すれば、必ず見通しは立ちますよ。

なお、退職後にもらえるお金は失業手当以外にもいくつか種類があります。全体像(5カテゴリの地図)を先に掴みたい方は、こちらのまとめ記事もあわせてどうぞ。

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  • 証券外務員1種
  • DCプランナー2級
  • 宅地建物取引士(宅建)
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  • 仮想通貨: 約1,100万円
  • 株式・投資信託: 1,270万円
  • 金・プラチナ: 121万円
自己紹介

投資スタイルはドルコスト平均法をメインでコツコツ派です。無理なく継続出来る投資が好きです。

記事内容は投資初心者の頃の気持ちを忘れずに執筆しています。

お仕事の依頼・ご相談はお問い合わせからお待ちしております。

目次

退職給付金と失業手当──まず全体像を1つの表で見る

本題に入る前に、一つだけ用語の整理をさせてください。「退職給付金」という言葉、実は少し紛らわしい使われ方をしています。

広い意味では会社が支払う退職金を指す用法が一般的です。一方で、一部の退職サポート会社系の記事やSNSでは、社会保険給付金(傷病手当金など)を指して「退職給付金」と呼ぶこともあります。

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「退職給付金」という言葉、実は2つの意味で使われていて紛らわしいんですよね。本記事の主題は広義のほう(=退職金)と失業手当の違いです。

本記事では主軸として「退職金(会社の制度)」と「失業手当(国の雇用保険)」の違いを扱います。社会保険給付金のほうの用法については記事後半(補足セクション)で軽く触れます。

まずは全体像をざっくり見てください。

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観点退職金失業手当
性質会社の制度国の雇用保険
対象退職金規程のある会社の社員雇用保険の加入者
受取時期退職後1〜2ヶ月程度(会社規程による)申込から3〜6週間後(離職理由で変動)
両方もらえるか条件を満たせば両方とも受け取れる

先に結論を言っておくと、退職金を受け取っても失業手当は減額されません。退職金と失業手当は目的も支給元も違う全くの別制度で、お互いが影響することはないからです。

とはいえ「別物」と言われてもピンと来ないですよね。次の章で5つの軸に分けて詳しく比較していきます。

5つの軸で徹底比較:支給元・目的・条件・タイミング・金額

ここからは、退職金と失業手当を5つの軸で比較します。多くの比較記事は「表を並べて終わり」ですが、実務で役立つのはそれぞれの軸の意味を理解することです。一つずつ見ていきましょう。

①支給元の違い──会社 vs 国

退職金を支払うのは勤務先の会社です。社内の就業規則や退職金規程に基づいて支給されます。申請先も会社の人事・総務部になります。

一方、失業手当は国の雇用保険制度から支給されます。正式名称は「基本手当」で、申請先は居住地を管轄するハローワークです。

この違いは重要で、退職金は会社ごとに制度が違うのに対し、失業手当は全国一律のルールで運営されています。「退職金は会社次第、失業手当は国の法律で決まる」と覚えておくと混乱しません。

②目的・性質の違い──功労報奨 vs 再就職支援

退職金の目的は、長年勤めてくれた従業員への功労報奨と、退職後の生活保障です。法律で義務付けられているわけではなく、会社が従業員を大切にする姿勢として任意で設けている制度です。

失業手当の目的は、失業中の生活を下支えしつつ、再就職を後押しすることです。雇用保険法に基づく国の制度で、求職活動を続けることが前提条件になっています。

性質が全く違うからこそ、両方もらっても制度上の衝突が起きない、というわけです。

③受給条件の違い──会社規程 vs 雇用保険要件

ここが一番大事なポイントです。順番に整理します。

退職金側の条件はシンプルで、会社に退職金制度があり、退職金規程で定められた条件(勤続年数など)を満たすこと。ただし、退職金制度自体がない会社もあります(後述)。

失業手当側の条件は、雇用保険法で細かく決まっています。ここは絶対に押さえておくべき最低条件があります。

  • 一般の離職者(自己都合退職を含む):離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること
  • 特定受給資格者・特定理由離職者(会社都合・やむを得ない自己都合):離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上あること

出典:ハローワーク インターネットサービス 基本手当について

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ここ、絶対に見落とさないでください。自己都合と会社都合で「必要な被保険者期間」が違います。12ヶ月か、6ヶ月かで自分が受給できるかが変わります。

自分の被保険者期間を調べる一番簡単な方法は、過去の給与明細を見ることです。毎月「雇用保険料」が天引きされている期間が、そのまま被保険者期間にほぼ一致します。給与明細が手元にない場合は、会社の人事部に「雇用保険の資格取得日」を聞くか、ハローワークで照会してもらうことも可能です。

④支給タイミングの違い──退職後1〜2ヶ月 vs 申込から3〜6週間

「結局いつ振り込まれるの?」という読者が一番気にする論点です。

退職金は、一般的に退職後1〜2ヶ月程度で支給されるケースが多いです。ただしこれは会社の退職金規程によって異なり、「退職日から3ヶ月以内」と規程に書かれている会社もあれば、もっと早い会社もあります。在職中に必ず就業規則・退職金規程で支給時期を確認しておきましょう。

失業手当のほうは、離職理由で受給開始までの日数が大きく変わります。

失業手当の受給開始までの目安
  • 会社都合で退職した場合:ハローワーク申込 → 待機期間7日 → 失業認定 → 初回振込。合計で申込から約3〜4週間後が目安
  • 自己都合で退職した場合(2025年4月1日以降):ハローワーク申込 → 待機期間7日 → 給付制限1ヶ月 → 失業認定 → 初回振込。合計で申込から約5〜6週間後が目安

ここで大事なポイントがあります。2025年4月1日以降に退職する場合、自己都合退職の給付制限期間が従来の2ヶ月から1ヶ月に短縮されました。退職日が2025年3月31日以前の場合は、従来通り2ヶ月の給付制限がかかります。

出典:厚生労働省 雇用保険制度(最新改正情報)

また、令和7年4月以降にハローワーク指定の教育訓練を受講した場合は、給付制限が解除され、待機7日後から基本手当を受給できるようになりました。早めに再就職活動を本格化したい方には嬉しい改正です。

⑤金額の計算方法の違い──会社規程 vs 賃金日額×給付率×日数

最後に金額の計算方法です。

退職金は、会社の退職金規程に基づき、勤続年数・役職・退職時の給与などから計算されます。相場感として、厚生労働省の令和5年就労条件総合調査によれば、大卒(管理・事務・技術職)で勤続35年以上の定年退職者1人平均退職給付額は約2,037万円とされています。ただしこれはあくまで平均で、勤続年数や企業規模・制度形態によって大きく変わります。

出典:厚生労働省 令和5年就労条件総合調査

失業手当の計算方法はもう少し複雑ですが、慣れれば難しくありません。

失業手当の計算式

基本手当日額 = 賃金日額(離職前6ヶ月の賃金合計 ÷ 180) × 給付率(50〜80%、60〜64歳は45〜80%)

総支給額 = 基本手当日額 × 所定給付日数(離職理由・年齢・被保険者期間で決定)

給付率は賃金が低い人ほど高くなるように設計されています(逆進的)。賃金が高くてもその分だけ手厚く給付されるわけではなく、上限額が設定されているのもポイントです。

所定給付日数は離職理由で変わります。自己都合退職の場合、被保険者期間が10年未満なら90日、10年以上20年未満なら120日、20年以上なら150日が基本です。会社都合の場合は年齢と被保険者期間の組み合わせで変わり、最大で330日(45〜60歳・20年以上)まで支給されることがあります。

出典:ハローワーク 基本手当の所定給付日数

補足:税金の扱いの違い

意外と知られていないのが、税金の扱いです。

退職金は「退職所得」として課税されますが、退職所得控除という大きな優遇制度があります。計算式は国税庁公式で以下のように定められています。

  • 勤続20年以下:40万円 × 勤続年数(80万円に満たない場合は80万円)
  • 勤続20年超:800万円 + 70万円 × (勤続年数 − 20年)
  • 障害が原因で退職した場合:上記の計算額に100万円を加算

出典:国税庁 No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)

例えば勤続30年で退職する場合、控除額は 800万円 + 70万円 × (30 − 20)年 = 1,500万円。1,500万円までの退職金には所得税・住民税がかからない計算になります。

一方、失業手当は非課税です。受け取った金額にそのまま税金がかからないため、所得税・住民税の計算対象にも含まれません。

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退職金の税金計算、ポイントは「退職所得の受給に関する申告書」を会社に出すことです。この1枚を忘れると、退職所得控除が適用されずに高い税率で源泉徴収されてしまいます。

【時系列図】退職日を起点に、お金はいつ・いくら入る?

ここまでで違いは整理できました。でも、読者が本当に知りたいのは「結局、退職日を基準にすると、お金がいつ・いくら入るのか」ではないでしょうか。

ここでは退職日をD日と置いて、退職3ヶ月前から退職後の6ヶ月までの時系列を整理してみます。

退職前〜退職後のキャッシュフロー時系列

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タイミングやること/起きること備考
D − 3ヶ月退職金規程の入手/退職日の設定在職中
D − 1ヶ月会社への離職票事前依頼/健康保険の選択肢比較在職中
D 日退職
D + 7〜14日離職票が自宅に届く会社の対応速度による
D + 2〜3週ハローワークで求職申込/受給資格決定必要書類を持参
D + 約1〜2ヶ月退職金の振込会社規程による
D + 約3〜4週(会社都合)失業手当の初回振込待機7日の経過後
D + 約5〜6週(自己都合)失業手当の初回振込給付制限1ヶ月の経過後(2025年4月改正)

この時系列を見ると、退職日から失業手当の初回振込までの「お金が入ってこない期間」が見えてきます。会社都合なら約1ヶ月弱、自己都合なら1ヶ月半程度のブランクが発生する計算です。

次の収入までのブランクを乗り切る考え方

退職後の最大の不安は、「次の収入までどれくらい生活費を用意しておけばいいのか」という話です。

一般的な目安としては、退職前の手取りの2〜3ヶ月分を生活費として準備しておくと、退職金と失業手当の振込を待つ間も落ち着いて過ごせます。退職金の振込が遅れる会社の場合、さらに余裕を持たせた資金計画が必要です。

また、失業手当は「失業状態」が条件なので、再就職先が既に決まっている人は対象外になります。すぐに次の会社に移るつもりなら失業手当を当てにせず、退職金と再就職後の初回給与だけで資金計画を立てましょう。

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退職日を基準にすると、お金の流れがクリアに見えてきます。漠然とした不安って、時系列で見えていないから生まれるんですよね。

両方もらえる?併給の基本ルールと注意点

読者が最も気にする「両方もらえるのか」問題を、ここで改めて整理します。

結論から言えば、条件を満たせば退職金と失業手当は両方とも受け取れます。退職金を受け取ったからといって失業手当が減額されることはありませんし、逆もしかりです。

理由は第2章で整理したとおり、退職金と失業手当は支給元も目的も全く異なる別制度だからです。会社が功労に対して支払うお金と、国が再就職を支援するために支払うお金は、互いに影響しないという仕組みになっています。

両方もらうための条件を整理

両方もらうには、それぞれの側で条件を満たす必要があります。

  • 退職金側:会社に退職金制度があり、退職金規程で定められた条件(勤続年数など)を満たすこと
  • 失業手当側:雇用保険の被保険者期間要件を満たし、かつ「失業状態(働く意思と能力があるのに仕事に就けない状態)」にあること

両方もらえないケース

逆に、以下のようなケースでは両方は受け取れません。

  • 再就職先が既に決まっている → 失業状態ではないため失業手当は対象外
  • 退職後すぐに起業・フリーランスで活動開始する → 同上の理由で失業手当は対象外
  • 会社に退職金制度がない → 退職金側がそもそも存在しない(失業手当だけになる)
  • 雇用保険の被保険者期間が要件を満たさない → 失業手当は対象外
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「失業状態」の定義、ここが併給の最大のポイントです。すぐに次の仕事が始まるなら、そもそも失業手当は対象外になる点は覚えておいてください。

【在職中チェックリスト】退職3ヶ月前〜1ヶ月前にやっておくべき7つのこと

ここからは本記事の核心です。多くの記事は「退職後の申請方法」は書かれていますが、「退職前の在職中に何を準備すべきか」まで書かれた記事は意外と少ないんです。

在職中だからこそできる準備があります。退職後だと手遅れになる項目もあるため、この7項目はぜひ早めに済ませておいてください。

  • ① 就業規則・退職金規程を入手する
  • ② 雇用保険の被保険者期間を確認する
  • ③ 退職理由(自己都合/会社都合)が給付にどう影響するかを整理する
  • ④ 退職日と直近6ヶ月の賃金の関係を確認する
  • ⑤ 会社に離職票の事前依頼をする
  • ⑥ 退職後の健康保険の選択肢を事前比較する
  • ⑦ ハローワーク訪問時の提出書類を準備する

一つずつ解説します。

①就業規則・退職金規程を入手する

退職金の有無・支給条件・金額目安を把握するための最優先項目です。人事・総務部に「退職を検討中なので就業規則と退職金規程を確認したい」と伝えるか、社内イントラネットから入手します。退職金規程には、勤続年数ごとの支給倍率・計算方法・支給時期などが明記されています。

②雇用保険の被保険者期間を確認する

失業手当の受給資格があるか事前に確認しておきましょう。過去の給与明細で「雇用保険料」が天引きされている期間をチェックするのが最も手軽です。自己都合退職なら直近2年で通算12ヶ月、会社都合なら直近1年で通算6ヶ月が最低条件です。

③退職理由の影響を整理する

自己都合か会社都合かで、必要な被保険者期間・給付制限期間・所定給付日数が変わります。会社との退職合意の内容(退職理由の扱い)は、あとあと離職票に反映されるため、合意内容は文書で記録しておきましょう。

④退職日と直近6ヶ月の賃金の関係を確認する

失業手当の基本手当日額は、離職前6ヶ月の賃金を基に計算されます。つまり、直近6ヶ月に残業代の増加などで賃金が上がれば、基本手当日額が上がる可能性があります。なお、賞与(3ヶ月を超える間隔で支払われるボーナス)は賃金日額の計算には含まれません。また、退職日は業務上の都合で決めることが最優先であり、基本手当日額だけを理由に退職日を動かす必要はありません。

⑤会社に離職票の事前依頼をする

これが意外と見落とされがちで、かつ影響の大きい項目です。離職票は退職後に会社からハローワークへ手続きが行われ、そこから自宅に届くまで一般的に10日〜2週間かかります。遅い会社だと3週間以上かかるケースもあります。

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離職票の事前依頼を怠ると、失業手当の開始が2週間以上遅れることがあります。退職日の1ヶ月前までに、会社に「退職後すぐに離職票を発行してください」と必ず伝えておいてください!

⑥退職後の健康保険の選択肢を事前比較する

退職すると会社の健康保険から抜けるため、以下の3択から選ぶ必要があります。

  • 任意継続:退職後2年間、現在の健康保険(協会けんぽまたは勤務先の健康保険組合)を個人で継続できる制度
  • 国民健康保険:市区町村が運営。前年所得によって保険料が決まる
  • 家族の扶養に入る:年収要件を満たせば、配偶者や親の健康保険の被扶養者になれる

どれが有利かは、前年所得・家族構成・退職理由(会社都合だと国保の保険料軽減措置あり)で変わります。退職前に協会けんぽの任意継続保険料試算と、市区町村の国保保険料試算を見比べておくと、退職直後に慌てずに済みます。

⑦ハローワーク訪問時の提出書類を準備する

失業手当の求職申込時には、以下の書類が必要になります。退職前から徐々に揃えておきましょう。

  • 離職票(離職票-1、離職票-2)
  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等)
  • マイナンバー確認書類
  • 写真2枚(縦3cm×横2.5cm、3ヶ月以内撮影のもの)
  • 印鑑
  • 本人名義の普通預金通帳またはキャッシュカード

【退職後チェックリスト】退職〜失業手当の初回振込までの流れ

在職中の準備が済んだら、あとは退職後の流れに沿って手続きを進めていきます。ここでは退職日から失業手当の初回振込までの流れをステップ形式でまとめました。

退職〜失業手当初回振込までの7ステップ

STEP

離職票の到着を確認(退職後10日〜2週間)。届かない場合は会社に督促

STEP

ハローワークで求職申込(在職中チェックリスト⑦の書類を持参)

STEP

雇用保険受給者初回説明会に出席(後日指定される)

STEP

待機期間7日間の経過(受給資格決定日の翌日から起算)

STEP

(自己都合の場合)給付制限1ヶ月の経過(2025年4月改正後・退職日が2025年4月1日以降の場合)

STEP

第1回失業認定日にハローワーク訪問(求職活動実績の提出)

STEP

指定口座への基本手当初回振込(失業認定から数営業日後)

初回振込までたどり着けば、あとは所定給付日数の終了まで4週間ごとの失業認定日にハローワークを訪問するサイクルになります。認定日ごとに求職活動実績を報告し、認定を受けた分の基本手当が指定口座に振り込まれる流れです。

退職金の受取り手続き

退職金の受け取りは、失業手当と違って自分でハローワークに行く必要はありません。多くの場合、会社の人事・総務部から案内があり、指定口座に自動振込されます。

ただし、先に触れたとおり「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出することが重要です。この1枚を出さないと、退職所得控除が適用されずに一律20.42%(所得税20%+復興特別所得税0.42%)の税率で源泉徴収されてしまいます(後から確定申告で取り戻すことはできますが、手間になります)。

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「退職所得の受給に関する申告書」、この紙切れ1枚の提出を忘れないでください。税金の計算が大きく変わります。

こんな人は要注意──典型から外れるケースへの次善策

ここまで「一般的なケース」を前提に解説してきましたが、読者の中には「自分はこのケースに当てはまらないかも」と不安になった方もいるかもしれません。

ここでは典型から外れる4つのケースごとに、次善策を整理します。

退職金制度がない会社で働いている

厚生労働省の令和5年就労条件総合調査によれば、退職手当制度のある企業は全体の約74.9%とされています。つまり約4社に1社は退職金制度がないということです。特に中小企業や設立年数の浅い会社で、制度がないケースが目立ちます。

退職金がなくても、失業手当を活用するという選択肢はあります。雇用保険の被保険者期間要件を満たしていれば、失業手当で生活を下支えしつつ次の仕事を探せます。さらに、ハローワークの教育訓練給付制度を活用してスキルアップに投資することもできます。

被保険者期間が12ヶ月に満たない

一般の自己都合退職では、失業手当の受給対象外になります。ただし、次善策がいくつかあります。

まず、退職理由が特定受給資格者(会社都合)特定理由離職者(やむを得ない自己都合)に該当しないかを確認しましょう。該当すれば、被保険者期間は6ヶ月で受給資格が発生します。具体的には、倒産・解雇、契約期間満了(更新見込みだったのに更新されなかった場合)、病気療養、家族の介護などが該当します。

それでも要件を満たさない場合は、ハローワークの求職者支援制度が選択肢になります。職業訓練を受講しながら月額10万円の給付金を受け取れる制度で、雇用保険の受給資格がない方も対象です。

自己都合退職で給付制限が気になる

2025年4月1日以降に退職する場合、自己都合退職の給付制限は1ヶ月に短縮されました(従来の2ヶ月から改正)。退職日が2025年3月31日以前なら従来通り2ヶ月なので、退職タイミングの違いで扱いが変わる点に注意してください。

さらに2025年4月以降の改正で、ハローワーク指定の教育訓練を受講すれば給付制限が解除される制度も始まりました。待機7日後すぐに基本手当を受給できるため、早めに再就職活動を本格化したい方には強い味方です。

5年以内に3回以上の自己都合退職がある

「退職日から遡って5年間のうちに3回以上、正当な理由なく自己都合退職して受給資格決定を受けた場合」は、給付制限が3ヶ月となります。2025年4月の雇用保険法改正で自己都合退職の給付制限は1ヶ月に短縮されましたが、この「5年で3回以上の場合は3ヶ月」というルールは維持されています。

出典:厚生労働省 雇用保険制度(最新改正情報)

このケースに該当する方は、ブランク期間が長くなるため、退職前に最低3ヶ月分の生活費を確保しておくことが重要です。また、ブランク期間中にアルバイトや副業で収入を得る場合は、ハローワークへの申告が必須となります。失業手当の受給中は、1日の労働時間が4時間未満なら「内職・手伝い」扱いで収入額に応じて減額、4時間以上なら「就職扱い」で当日分は不支給(失業手当は後ろにずれる)という基準があるので、必ず失業認定申告書で正しく申告してください。

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自分が典型ケースから外れていても、必ず選択肢はあります。諦める前にハローワークで個別に相談してみてください。窓口は想像以上に親身に相談に乗ってくれますよ。

退職後のお金全体は、早めにプロと整理するという選択肢

ここまでのチェックリストを見て、「やることが多くて、自分だけで整理するのは不安」と感じた方もいるかもしれません。

退職金と失業手当はあくまで入口です。実際に退職すると、健康保険の選択・年金(国民年金への切替)・退職後の住民税納付・再就職後の収入見通し・住宅ローン・老後資金まで、家計全体を再設計する場面が次々と出てきます。

自力で調べて整理するのが難しいと感じたら、ファイナンシャルプランナーに相談するのも選択肢の一つです。FPは家計全体を俯瞰して、あなたの状況に合ったマネープランを一緒に考えてくれる専門家です。

相談サービスの中には、何度でも無料で対面相談ができるものもあります。相談したからといってすぐに契約を迫られるわけではないので、「まずは情報整理のために一度話を聞いてみる」という使い方で問題ありません。

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「相談したらその場で契約しないといけない」と思っている方、多いんですよね。実際は無料相談で帰るのも全然アリです。情報整理だけでも十分に価値がありますよ。

退職前後のお金の話は、年金や老後資金ともつながっています。年金の見通しに不安がある方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

補足:「退職給付金」=社会保険給付金の意味で使われるケースもある

冒頭で触れたとおり、「退職給付金」は文脈によって意味が変わります。退職サポート会社系の広告やSNS投稿などで、社会保険給付金(代表例は傷病手当金)を指して「退職給付金」と呼ぶケースもあるため、ここで軽く整理しておきます。

傷病手当金とは

傷病手当金は、健康保険の被保険者が病気やケガで仕事を休み、給与が支払われない場合に受け取れる給付金です。支給額は「支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額÷30日×3分の2」で計算され、支給開始日から通算1年6ヶ月を限度として支給されます。

在職中に連続3日の待期期間を経て4日目以降から受給開始していれば、退職後も条件を満たせば継続受給が可能です。

出典:全国健康保険協会(協会けんぽ) 病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)

失業手当との違いと、併給の可否

傷病手当金と失業手当の最大の違いは対象となる状態です。

  • 傷病手当金:病気やケガで「働けない」状態が対象
  • 失業手当:「働けるが失業中」(求職活動中)の状態が対象

目的が排他的なので、同じ期間内での併給はできません。病気が治って働ける状態になったら失業手当に切り替える、という運用になります。

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用語が2つの意味で使われているのは正直紛らわしいですよね。本記事の主題は退職金と失業手当の違いですが、もう1つの意味も知っておくと、退職関連の情報収集で混乱しにくくなります。

「退職給付金」を広義で調べたい方、退職前後にもらえるお金を5カテゴリで網羅的に整理したい方は、以下のピラー記事をご参照ください。

退職金と失業手当に関するよくある質問

退職金は必ずもらえますか?

いいえ、退職金は法律で義務付けられた制度ではありません。会社に退職金制度があり、退職金規程の条件(勤続年数など)を満たした場合にのみ支給されます。制度がない会社もあるため、在職中に就業規則の確認が必須です。

失業手当はいくらもらえますか?

基本手当日額=賃金日額(離職前6ヶ月の賃金÷180)×給付率(50〜80%、60〜64歳は45〜80%)で計算されます。総支給額は、この基本手当日額に所定給付日数を掛けた金額です。賃金が低いほど給付率が高くなる(逆進的)点もポイントで、上限額も設定されています。詳細はハローワーク公式をご確認ください。

2025年の改正で何が変わりましたか?

最大の変更は自己都合退職の給付制限期間です。退職日が2025年4月1日以降の場合、給付制限は従来の2ヶ月から1ヶ月に短縮されました。また、教育訓練を受講することで給付制限が解除される制度も新設され、待機7日後から基本手当を受給できるようになりました。ただし、5年以内に3回以上自己都合退職した場合の給付制限3ヶ月ルールは維持されています。

退職金の税金はどのように計算されますか?

退職金には退職所得控除という大きな優遇があります。勤続20年以下なら40万円×勤続年数(最低80万円)、20年超なら800万円+70万円×(勤続年数-20年)が控除額です。控除額を超えた部分の2分の1に所得税がかかる計算で、税負担はかなり軽減されます。ただし、会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出しないと、退職所得控除が適用されず高い税率で源泉徴収されるので注意してください。

失業手当の所定給付日数は何日ですか?

離職理由(自己都合/会社都合)・年齢・被保険者期間で変わります。自己都合退職の場合、被保険者期間10年未満なら90日、10年以上20年未満なら120日、20年以上なら150日が基本です。会社都合の場合は年齢と被保険者期間の組み合わせで変わり、最大で330日(45歳以上60歳未満・被保険者期間20年以上)まで支給されます。詳細はハローワーク公式の所定給付日数表をご確認ください。

まとめ|在職中の準備が、退職後のキャッシュフローを決める

退職金と失業手当の違い、そして在職中にやっておくべきことを整理してきました。記事の要点を改めておさらいしておきます。

  • 退職金は会社の制度、失業手当は国の雇用保険の制度。全く別物で、条件を満たせば両方もらえる
  • 失業手当の受給には、自己都合なら離職前2年で通算12ヶ月以上、会社都合なら離職前1年で通算6ヶ月以上の被保険者期間が必要
  • 支給タイミングは、退職金は退職後1〜2ヶ月、失業手当は申込から3〜6週間後(離職理由で変動)
  • 2025年4月改正で、自己都合退職の給付制限は2ヶ月→1ヶ月に短縮。教育訓練受講で解除の選択肢もあり
  • 在職中の7つの準備(退職金規程の確認・被保険者期間の確認・離職票の事前依頼・健康保険の選択肢比較など)が、退職後のキャッシュフローを決める
  • 退職金がない・被保険者期間不足など典型から外れるケースにも、必ず選択肢はある

退職は人生の大きな選択ですが、焦る必要はありません。在職中のうちに準備を進めておけば、退職後の見通しは必ず立ちます。

今日からできる3つの一歩
  • 社内イントラまたは人事部に、就業規則・退職金規程の入手を依頼する
  • 過去の給与明細で、雇用保険料の天引き履歴を確認する
  • ハローワーク公式の基本手当ページを一度読んでおく
ナビゲーター

退職は人生の選択肢の1つ。焦らず順序立てて準備すれば、必ず見通しは立ちます。この記事が、あなたの地図になれたら嬉しいです。

注意事項

この記事は情報提供が目的であり、特定のやり方や知識を推奨するものではありません。
記事内容には細心の注意を払っていますが、正確性や完全性、有用性を保証するものではありません。
情報を利用した結果による損害に対して、著者は責任を負いかねます。
投資に関するご判断は、ご自身の責任に基づいて行っていただけますようお願い申し上げます。

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この記事を書いた人

自身でも仮想通貨へ約1,000万円の投資を行っています。
投資スタイルはドルコスト平均法をメインでコツコツ派です。
投資初心者の頃の気持ちを忘れずに執筆しています。
【保有資格】
・ファイナンシャルプランナー
・証券外務員1種
・DCプランナー2級
・宅地建物取引士(宅建)

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